

昨日、北九州市主催の
「空家対策セミナー」 にて登壇させていただきました。
今回は2部構成で開催されました。
【第1部】
安らぐまちを目指して ― 北九州市の空き家対策 ―
北九州市 都市戦略局 空き家活用推進課
空き家活用係長 森迫 英夫 様
【第2部】
使っていない相続土地の整理方法
― 相続土地国庫帰属制度について ―
ひで法務事務所
行政書士・土地家屋調査士 牧田 一秀
北九州市として、
相続土地国庫帰属制度をテーマにしたセミナー開催は今回が初めてとのことでした。
当初の予想以上に、多くの方が興味を持って参加されていたのが印象的でした。
■「思っていたより現実的だった」
参加者の多くは、法務省のホームページなどで制度の概要はご存じでした。
ただ、
・先に建物を解体しなければならない
・境界確定測量を完璧にしなければ申請できない
・多額の費用がかかる制度だ
そう思い込んでいる方も少なくありませんでした。
実際には、
・申請後、承認の見込みがあると判断されてから解体撤去を行えばよいこと
・境界表示も、隣地所有者との合意が取れていれば対応できるケースがあること
など、現実的で柔軟な運用がなされていることをお伝えしました。
■印象に残った市民の声
セミナー終了後、こんなお話を伺いました。
「以前、別の専門家に相談したところ、
先に建物解体工事と境界確定測量が必要で、
300万円くらいかかりますと言われて、諦めかけていました。
でも今日の話を聞いて、子どもたちに相談しながら活用を考えてみたいと思いました。」
制度を正しく理解することで、
「もう無理だ」と思っていた方が、
「もう一度考えてみよう」と思える。
その変化に立ち会えたことは、
私にとっても大きな意味がありました。
■制度は“最終手段”という位置付け
第1部では、空き家の活用や除却について具体的なお話がありました。
まずは活用を考える。
売却や無償譲渡の可能性も探る。
それでも難しい場合に、
最終的な整理の方法として国庫帰属制度がある。
北九州市としても、
その位置付けで制度を紹介していくことの大切さをお話されていました。
■自治体とともに伝える意味
活用・除却・売却・譲渡、そして国庫帰属。
全体の道筋を提示することで、
所有者の方が「自分はどの段階にいるのか」を把握できる。
不安だけを抱え続けるのではなく、
選択肢を知ることが、前に進む第一歩になります。
制度はまだ始まったばかりで、
正しく知られていない部分も多い分野です。
だからこそ、
悩みを抱えたままの方に、
「選択肢がある」ということを、
これからも丁寧にお伝えしていきたいと思います。