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2026年06月11日

土地を手放す方法より先に考えてほしいこと

沖縄県宮古島市の行政書士

相続土地国庫帰属制度についてご相談を受ける中で、私がよくお伝えしていることがあります。

それは、

「相続土地国庫帰属制度は、あくまでも最終手段です」

ということです。

意外に思われるかもしれません。

私は相続土地国庫帰属制度の支援を行っていますが、最初から制度利用をお勧めすることはありません。

なぜなら、本当にその土地を手放す必要があるのか、そして他に方法はないのかを十分に考えたうえで利用する制度だと考えているからです。


相談者の中には、

「売却は無理だと思う」

「近所の人もいらないと思う」

「活用する方法もない」

とおっしゃる方もおられます。

もちろん、その判断が正しいケースもあります。

しかし、お話を伺っていると、

実際に売却活動をしたわけではなかったり、

近隣の方へ譲渡の打診をしていなかったり、

活用方法を検討していなかったりすることもあります。

つまり、

「他の方法が難しい」のではなく、まだ試していない

という場合も少なくありません。


私は、相続土地国庫帰属制度を利用するかどうか以上に、

「なぜその土地を手放したいのか」

を整理することが大切だと思っています。

例えば、

・子どもに負担を残したくない
・管理が難しい
・遠方で現地へ行けない
・将来の不安をなくしたい

など、理由は人それぞれです。

その気持ちは十分理解できます。

ただ、その理由と向き合った結果、

「やはり国庫帰属制度しかない」

という結論に至るのと、

「なんとなく国庫帰属制度を利用したい」

では大きな違いがあります。


相続土地国庫帰属制度は、申請してすぐ結果が出る制度ではありません。

土地の状況によっては、審査に一年近く、あるいはそれ以上かかることもあります。

その間、

「本当に手放してよかったのだろうか」

「もう少し別の方法を考えてもよかったのではないか」

という迷いが生じることもあります。

だからこそ、

申請前の段階で十分に考え、納得しておくことが大切だと思うのです。


また、土地を持ち続けることも、一つの選択肢です。

固定資産税の負担や草刈り、樹木管理などの負担はあります。

しかし、その負担を受け入れられるのであれば、

無理に手放す必要がない場合もあります。

土地を持ち続ける。

売却する。

譲渡する。

活用する。

そして、それらが難しい場合に国庫帰属制度を利用する。

私は、この順番で考えるのが自然ではないかと思っています。


相続土地国庫帰属制度は、とても有意義な制度です。

一方で、「制度を利用すること」が目的になってしまうと、本来の問題解決から離れてしまうことがあります。

大切なのは、

「どうやって手放すか」ではなく、
「なぜ手放したいのか」


を自分自身で整理することではないでしょうか。

その答えが見つかったとき、土地との向き合い方も見えてくるように思います。

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